2016年8月9日火曜日

おっさんの読書感想文『かいけつゾロリシリーズを読んで』

おっさんの読書感想画「自・由・人」

もう夏休みの季節。夏休みといえば色んな宿題。その中でも一番難しいであろう宿題が「読書感想文」だろう。佳孟もこれには毎年苦戦していました、でも意外とやってて楽しい宿題でもありました。

そんなわけで、今年で25になるオッサンが久々に読書感想文を書いてみようと思います。


で、紹介する本は『かいけつゾロリ』シリーズ(ポプラ社、文・絵:原ゆたか)。幼稚園から小学生向けの児童書籍である。
「何でこの歳になって児童書籍の感想文なんか書くんだよ」と思われるが、
理由は単純明快。面白そうだったから。かいけつゾロリをこの歳になって読んで見ると実に興味深い事が次々と発見できたんである。

今回は「話の内容についての感想」ではなく「このシリーズを通しての『外側』の感想」を書こうと思います。

まず最初にこの「かいけつゾロリ」シリーズが誕生した経緯を説明すると。
元々「かいけつゾロリ」は「ほうれんそうマン」シリーズ(文:みづしま志穂、絵:原ゆたか)というストーリーを別の作者が手がけていた作品のスピンオフとして書かれたもので、かいけつゾロリシリーズの主人公ゾロリはこのほうれんそうマンの悪役として登場していたんである。

この手の児童書籍(絵本・小説)を評価する際に重要なのは
「本の内容(挿絵・文章)が子どもに媚びているかそうでないか」である。
(子どもに媚びている内容だと評価は低い傾向にある。)

この「かいけつゾロリ」シリーズは子どもに媚びているのかそうでないのかを問われると、
それ以前にこの本自体が子どもっぽいんである。
まるで作者が子ども心むき出しで書いているとしか思えないんである。
「次のページを書くのが楽しみで仕方ない」作者の心情が伺える。

佳孟がこのシリーズの本を借りた図書館には残念ながらシリーズ全巻は置いていなかったので、
何ともいえないが、シリーズ全体の雰囲気を通して感じたのは「読んでいて非常に楽しい。」ということ。
多分、著者も童心にかえってこの本を書いている事だろう。読んでいるこっちまで童心にかえってしまった。

もう一つこのシリーズで特筆すべき事は「自由である」ということ。童心ならではの発想がこの本に詰まっているんである。具体例を挙げると「挿絵と文章で遊んだり出来る」「挿絵の人物がフキダシでしゃべる」等が挙げられる。

総括すると、この「かいけつゾロリ」シリーズには「本が持つ全ての可能性がいっぺんに詰まっている」のである。表紙から裏表紙まで全てに作者の遊び心が満載なんである。

このシリーズ、コミック版やアニメ化、映画化もされるほどの人気を博したが、大人になった方は是非とも原作となった書籍を読んでもらいたい。そこで本の持つ全ての可能性を楽しく感じてほしい。


〈オマケ〉

読書感想画というものがあるが、これの作品コンクールで入賞するコツは
「本の挿絵っぽくならないこと」である。あくまで感想を絵で表現するものなので、
挿絵になったら意味がないんである。

ちなみに佳孟は中学3年で入賞しました。

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