以前、貨物列車について記事を書きましたが、鉄道の利点として、重いものでも少ない力で動かすことができるということを紹介しました。
こういった便利な技術は時に軍事目的で利用されることもあります。鉄道もその内です。
鉄道の貨車に大砲を搭載した兵器のことを一般的に列車砲と呼んでます。
列車砲は、普通の陸上では運ぶことが難しい大型で重量のある巨大な大砲をレールの上で移動させるようにしたもので、戦艦クラスの大砲を陸上で使えるようにしたようなものです。
レールと車輪を使えば少ない力で重いものを動かせるゆえに列車砲は非常に大口径で非常に高威力で長距離射程が可能な大砲を搭載しています。種類にもよりますが、射程は40km以上もあるそうです。
列車砲が世界で初めて使用されたのはアメリカの南北戦争で13インチの臼砲を貨物列車に乗せて使用したのが始まりだといわれています。
第一次世界大戦では、特にドイツで盛んに列車砲が使用されたそうです。
中でも一番有名なのが「パリ砲」よ呼ばれる列車砲で、なんと120km離れた場所からパリに向かって砲撃することができたそうです。
戦間期には日本でも列車砲が導入されたようで、「九〇式二十四糎列車加農」という列車砲だそうだ。
第二次世界大戦ではナチス・ドイツが歴史上実用化されたもっとも巨大な列車砲「80cm列車砲(通称ドーラ)」を所持していた。
第二次世界大戦が終わると、戦時中にナチスが開発していた弾道ミサイルによって列車砲の需要はなくなり、急激に廃れていきました。
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