2024年2月28日水曜日

一般的にパクリと呼ばれる行為の心理

 

以前、盗作とそうでないものの区別について記事を書きましたが、今回はその続きになります。

 前にも書きましたが、あるネットで知り合いの絵描きさんが既存する画像に似たイラストを掲載して炎上したという話をしました。

 もとから存在しているものを似せて作る行為を一般的にパクリと世間ではそう呼んでいます。イラストや絵画に限らず、文学や科学論文でもその行為はあります。


 で、話を戻すと、その絵描きさんはアニメ好きで、好きなキャラクターをリスペクトしているそうでした。それゆえか、そのキャラクターに似たオリジナルキャラクターをデザインしたようです。

 しかし、それが悪意があってそうしたのかというと、それはちょっと違うように思えます。

 実際の話、僕も一時ですが、自分の考案したオリジナルキャラクターを「コボちゃん」などで有名な植田まさし先生っぽい画風で描く際に、ネットで見つけたコボちゃんの画像をいわゆるトレスしたことが何度もあります。でも、その際はちゃんと元になった画像のリンク先を掲示していました。

 その際は決して悪意があってそうしたわけではなく、面白半分もしくは自分なりの表現方法としてトレスという方法を使用しただけです。

 その絵描きさんも、悪意があって似せたわけではなく、その絵描きさんがそのキャラクターに敬意をもって似せたという可能性はあります。


 何が言いたいかというと、「悪意があってパクリをするのではなく、強いリスペクトや好感があってパクリという行為をしてしまう。」というのが僕の見解です。


 この見解をもとに以前の記事でも最初に紹介した「パルワールド」というポケモンに似たゲームについて考えてみると、おそらくパルワールドを考案した方たちはポケモンという人気ゲームに敬意を示していたと思うんです。それゆえ「ポケモンではできないことをできるようなゲームを作ろう」としたんじゃないんでしょうか。

 詳しいことは分かりませんが、このパルワールドというゲームは完全にポケモンに似せて作っているわけではなく、ポケモンでは出来ないようなことも可能なゲームシステムを持っているそうです。何故、ポケモンのパクリと言われているのかは、恐らくですが、登場するモンスターが似ているというだけだと思います。

 パルワールドというゲームは決してポケモンに対する悪意ではなく、むしろリスペクトがあったからこそ作られたゲームなのかもしれません。

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