2024年2月25日日曜日

サイコロの点

 

一般的に知られているサイコロは正六面体(立方体)に1から6までを記した数の点が描かれています。

この数を記している点は日本では「目」と呼ばれ、海外(主に英語圏)では「ピップ(pip)」、「スポット(spot)」、まれに「ドット(dot)」と呼ばれているそうです。


この正六面体のサイコロの起源は古代エジプトもしくは古代インドともいわれているそうです。当時は算用数字が発明されていなかったので数字を示すのに点の数が使われたと思われます。

 日本のサイコロは西洋のサイコロと同じピップの配列がされていますが、西洋との違いは1の目(ピンと呼ばれる)の点が赤くされていることが一般的な日本のサイコロの特徴だということです。これには諸説あり、1926年に和歌山県の業者が天を示す1の目を赤く塗ったという説や、日の丸をもとにしたともいわれています。


 中国のサイコロは2の目の点の配置が西洋や日本のものと違い、西洋の2の目の点が面の対角線に沿って記されているのに対して中国の2の目の点は面の辺の中心に垂直な線に沿って記されています。また、中国のサイコロの目は点と点の間隔が比較的狭く、1と4の目が赤くされているのが特徴です。4の目が赤いのにはやはり諸説ありますが、元々1だけが赤かったが、唐の時代に玄宗皇帝が楊貴妃とサイコロを使って遊んでいたところ4の目が出て勝ったことに喜んで4を赤く塗らせたという伝説がありますが真偽は不明です。


 一般的なサイコロの点は面を削って着色しますが、これによってサイコロの重心が偏るため、物理的に均等に目が出なくなるという問題があります。ものによっては1の目で削られた分の体積に合わせて、2は半分、3は3分の1…6は6分の1の体積の点にしてバランスを保つという方法が使われているものもあります。

 カジノや競技バックギャモンで使用されるサイコロはより均一に目が出るように削った点に同じ比重の素材を埋め込む、または点を削らず塗装しただけのものを使用するそうです。このサイコロのことを、プレシジョン(精密)・ダイスと呼ぶそうです。

 ドミノや牌九(パイゴウ)と呼ばれるゲーム用のタイルにはサイコロの目を元にした数の示し方がされています。


 一般的にピップが使用されているサイコロは6面のものがほとんどで、それ以外の多面体ダイスは算用数字が使用されていますが、中には多面体ダイスでもピップで数字が示されているものもあるそうです。

 しかし、面の数が多ければ多いほど、ピップで数を認識するのは難しくなるため、ピップで数字がわかるのはせいぜい12面くらいが限界と言えます。

 6面ダイスでもピップや算用数字以外のもので数字を表しているものがあります。例えば直線の本数だったり、正方形を切り分けたものだったり、漢数字やローマ数字だったり、色んな表示方法が存在します。


 サイコロ一つとっても奥が深いもんですね。

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